時代劇って、おじいちゃんが観るものでしょ?」
そう思っていた自分を恥じたのは、大人になってからだった。
刀を振るう、戦う、それだけが時代劇ではない。
そこには、**現代人が忘れかけている“何かを貫く覚悟”**が静かに描かれている。
忠義という生き方が、心に刺さる
主君のために命を賭ける。仲間のために切腹する。
現代にそんな非合理なこと、あるわけがない。でもなぜか涙が出るのはなぜか?
それは、「誰かのために全力を尽くすこと」がどこかで尊いと感じているからだ。
転職が当たり前になり、「自分らしく生きろ」と言われる時代に、
忠義に殉じる姿は、逆に新鮮で心に響く。
迷いのない人間がいるという救い
現代人は迷いの中に生きている。
SNSを見れば他人と比べ、正解のない世界にうんざりする。
だが時代劇の登場人物はちがう。
自らの生き方に筋を通し、「これが自分の務めだ」と言い切って生きる。
その潔さは、**悩みながら生きる我々にとっての“癒し”**なのかもしれない。
“死を前提に生きる人間”の凄み
いつ死ぬかわからない。
それは武士たちにとって日常だった。
だからこそ、1日の所作に無駄がなく、美しさが宿る。
言葉にも、動きにも、曖昧さがない。
私たちはつい「また今度」「あとでいいか」と生きてしまうが、
死を意識して生きる姿勢は、時間を濃くするためのヒントになる。
現代に効く“静かな処方箋”
時代劇に出てくる人物たちは、
声を荒げるでもなく、長々と語るでもなく、
静かに、だが決然と自分の意志を通す。
その姿が、今の“うるさすぎる”世界の中で
逆に心を整えてくれる処方箋のように作用する。
時代劇は、古びたエンタメではない。
それはむしろ、現代人の心の揺れを鎮めるための、もう一つのカウンセリングなのかもしれない。

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